ショウペンハウエル『読書について』簡単要約

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哲学

読書好きな人にも読書が苦手な人にも一度は読んで欲しい一冊。

ショウペンハウエルについて

アルトゥル・ショウペンハウエル ドイツの哲学者(1788-1860)

主著は『意志と表象としての世界』(Die Welt als Wille und Vorstellung 1819年)

カント直系を自任しながら、世界を表象とみなして、その根底にはたらく〈盲目的な生存意志〉を説いた。

多読について

”読書は、他人にものを考えてもらうことである。本を読む我々は、他人の考えた過程を反復的にたどるにすぎない。”

『読書について』 岩波文庫 p127

読書するときには自分でものを考えることはなくなり、次第には自分でものを考える能力自体が失われていきます。多読の結果、愚者となってしまう。

絶えず読むだけで、読んだ後でさらに考えてみなければ、精神の中に根をおろすことなく、多くは失われる。

『読書について』 岩波文庫 p129

読書した後に熟慮することによってのみ、読まれたものは、真に自分のものとなる。

読書と才能

才能を備えた著作家のものを読んでも、一つとしてその才能を自分のものにするわけには行かない。だがそのような才能を素質として、「可能性」として所有している場合には、我々は読書によってそれを呼びさまし、明白に意識することもできるし、取り扱い方を見ることができる。

『読書について』 岩波文庫 p129‐130

読書の教えはもともと才能を有している場合に意味があり、そうでないとただの模倣者になってしまう。

悪書と良書

悪書の数は限りなく、雑草のように文学の世界に生い茂っている。

悪書は、読者の金と時間と注意力を奪い取るのである。

『読書について』岩波文庫 p132

本来高貴な目的のために書かれた良書に向けられてしかるべき金と時間と労力が悪書によって奪われるのである。

良書の条件
  • 誰にでも通じ永遠に持続する作品
  • 昔の偉大なる天才的著作家による書物
  • ギリシャ・ローマの古典 (ショウペンハウエル曰く)
悪書・雑書の条件
  • 2,3年後には話題に上がらず流れる作品
  • 昔の偉大なる天才的著作家を論じた書物
  • 金目当ての執筆家によって書かれた作品

良書を読むための条件

読書に際しての心がけとしては、読まずに済ます技術が非常に重要である。

『読書について』 岩波文庫 p133

一般の読者は金目当ての執筆家が書いた新刊を読み、肝心の著作家の作品は読まない。

それは多くの読者がそのつどむさぼり読むもの(話題のもの)に、我遅れまじとばかりに手を出すからである。

良書を読むためには、読まずにすますことが重要である。

話題の作品にはすぐに手を出さず、一定の時間を保ち、判断するべきである。

悪書の寿命は短いため、その間はあらゆる時代、あらゆる民族の生んだ天才の作品を熟読すべきである。

良書を読むための条件は、悪書を読まぬことである。人生は短く、時間と力には限りあるからである。

『読書について』 岩波文庫 p134

悪書を読まなすぎるということもなく、良書を読みすぎるということもない。悪書は精神の毒薬であり、精神に破滅をもたらす。

『読書について』 岩波文庫 p134

内容の獲得

我々は書物の購入と、その内容の獲得とを混同している。

『読書について』 岩波文庫 p137

書物を買い求めるのは結構なことであるが、読む時間も買い求めることができればである。

当たり前のことだが書物を買うだけでは意味がなく、読まなければ永遠に内容が得られることはない。

反復の重要性

「反復は研究の母なり。」重要な書物はいかなるものでも、続けて二度読むべきである。それというのも、二度目になると、その事柄のつながりがより良く理解されるし、すでに結論を知っているので、重要な発端の部分でも正しく理解されるからである。さらにまた、二度目には当然最初とは違った気分で読み、違った印象を受けるからである。つまり一つの対象を違った照明の中で見るような体験をするからである。

『読書について』 岩波文庫 p138

書物の内容を自分のものとしたかったら、何度も繰り返しよむべきである。

結論

  • 多読は次第に自分で考える力を失わせる。
  • 読書は内に秘めた才能を呼び起こし、使い方を示してくれる。
  • 良書を読むためには、悪書を読まないことである。
  • 内容の獲得には、何度も反復して読むことが重要である。

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